第1世代Mac Pro(2006)にUbuntu Linuxをインストール
「いつか使おう!」と置いてあった第1世代MacPro (Mac Pro 1,1 released in 2006)にUbuntu Linuxをインストールした.その時の顛末を書き残す.
もう14年前の製品で,最新のMac OS Xはインストールすらできない計算機だが,Linux serverを動かすには十分なスペックだ.なら使うしかない!,と思い立ったのだった.
Spec:
CPU: Intel Xeon 5160 3GHz (core 2) x 2 CPU
Mem: 14GB
結論から言うと,まずはじめに「Ubuntu 14.04 LTS for Mac」をインストールし,そこから 2) 16.04 LTS 経由で 3) 18.04 LTS へと2回 upgradeすることで,2020年3月現在,最新のUbuntu latest LTS version(18.04)をインストールした.
Ubuntu List of releases:
https://wiki.ubuntu.com/Releases
色々試行錯誤する中で,最大の難関だったのは「USBやCDに焼いたインストール用Ubuntu Linuxで起動できない(=> つまり,インストールできない)という問題だった.
このMac Pro 1,1は,CPUこそ64bitだが,EFIが32bitとというキワモノな計算機で,これがこの問題を厄介にしていた模様.よって,Webの情報をもとに色々と試しても,この問題をすんなり解決できなかった.
そんな時に見つけたのが,以下のWebページでした.
Booting 64-bit Ubuntu Images on a First-Generation Mac Pro 1,1
https://askubuntu.com/questions/1001238/booting-64-bit-ubuntu-images-on-a-first-generation-mac-pro-1-1
これを見た時「これこそまさに求めていた情報!と思いました.このQ & Aに「14.04.5 LTSのrelease filesの中にmacでの起動を想定したインストール用isoファイルがある」という記載があったのである.これなら起動するかも! と思い,早速ダウンロードして,CDに焼き,インストールのためCDからの起動を試みたところ,無事にインストーラが起動した.という顛末であった.
Ubuntu 14.04.6 LTS (Trusty Tahr)
http://cdimage.ubuntu.com/releases/14.04.5/release/
上記Webページに “Server install image”という欄があり,その中に “64bit Mac (AMD64) server install image” がある.これをダウンロードしてCDに焼き,インストーラとして使いました.
( ファイル名: ubuntu-14.04.5-server-amd64+mac.iso
)
枠内の記述に,Xeon…, とか “This image is adjusted to work properly on Mac systems” と書いてあった時は「おぉ,これだ!」と思わず声をあげましたよ…
インストーラー起動後のUbuntu Linuxのインストール方法は省略します.他のWebページを参照して下さい (笑.
ブートローダー(Boot loader)について
個人的見解だが,server運用を目的とした場合,rEFItやrEFIndは不要だと考える.
- The rEFIt Project
http://refit.sourceforge.net/ - The rEFInd Boot Manager
http://www.rodsbooks.com/refind/
理由は,OSの起動を切り替えることはほとんどないからである.Default boot OSはLinuxとしておけば十分であり,必要があれば option key 押下で計算機を(再)起動すれば,Mac OS Xの機能(?)であるGUIのBoot Managerが起動し,起動OSは切り替えられる.なので,これで十分であり,問題はないと判断した.
なお,自分のMac Proは2台のHDDで運用されており,1台のHDDはMac OS X専用,もう1台はLinux専用として運用している.なのでBoot loaderとしては,以下の設定を行なった.
- GRUBのインストール
Linux専用HDDのMBRにGRUBをインストールした.GRUBのインストール作業は,Ubuntuインストーラで行なった. - Linux専用HDDを「デフォルト起動HDD」にする.
Mac OS Xを起動し,Terminalを開いて以下のコマンドを実行する(なのでMac OS Xが必要).–device引数の後に続くのはUbuntu linuxがインストールされているHDDのデバイス名.
Mac OS Xのコマンドdiskutil list
でHDDのデバイス名は確認できるので,Linuxがインストールされているデバイス名を指定のこと.参考Web: “Booting 64-bit Ubuntu Images on a First-Generation Mac Pro 1,1”1
% sudo bless --device /dev/disk0 --setBoot --legacy
https://askubuntu.com/questions/1001238/booting-64-bit-ubuntu-images-on-a-first-generation-mac-pro-1-1
これにより,MacProの電源Onで自動的にLinuxが起動し,起動しているLinux内でrebootを行なっても,あらためてLinuxが起動するようになる.
なおMac OS Xを使いたいときは,1) option keyを押下したままでMacProを(再)起動する,2) 起動デバイス選択画面が表示されるので,Mac OS XがインストールされているHDDを選択する.この2手順でMac OS Xが起動する.これによりMac OS Xも使うことができる.
失敗した作業メモ:
- 第一の失敗は,EFIで起動可能なUSBメモリが作れなかった
- 第二の失敗は,EFIで起動可能なUSBメモリ自体はできたが,そのあとLinuxのインストーラへ繋ぐことができなかった.USBにインストールしたLinuxインストーラが起動せず…
- USBでのインストールを諦め,CDに焼いてインストールすることを考えたが,現状でlatest versionのLinuxインストールCDを作成しても,MacProで,そのCDからインストーラーを起動することができない (= つまり,インストールできず)
参照URL
- Linux DVD images (and how-to) for 32-bit EFI Macs (late 2006 models) By Matt Gadient
- How can I install a 64-bit OS on a 2006 Mac Pro with 32-bit EFI?
- Modernizing the 2006 and 2007 Mac Pro to Go Beyond OS X Lion
— ends here
第1世代Mac Pro(2006)にUbuntu Linuxをインストール